牧之原市長 西原茂樹

ファシリテーター養成人 釘山です。

牧之原市長の西原市長が毎週書いている「緑茶トーク」というコラムに私達が取り組んでいる「男女協働サロン」のことが書かれました。

ご紹介します。

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男女協働サロンで始まる牧之原の政策決定プロセス[2008年12月22日]
今年もあとわずかとなりました。
例年ですと、街はイルミネーションにジングルベルと、クリスマス気分の中で歳末の買い物客で賑わっているという話題がいっぱいです。

しかし、今年は大不況下でそんなことを考える気のゆとりさえありません。
そんな中12月20日、国の来年度の財務省原案が示されました。
感想を一言で言えば、「この国は本当に大丈夫か?」です。
確かに景気対策や救済策のために大型予算編成は理解できます。
「税収が減ったけれど必要な政策はやるべきだ!緊急事態だから借金を増やしてもしょうがない!」と言うのが政府の見解ですが、「緊急事態だが財源はどうするのか?借金を増やしてよいのか?」「もっと減らせるところがあるだろう!」という意見や「税収が減るのだから我慢しよう!」という人もあるでしょう。

増加した予算の財源は増大し続ける借金(国債増発)です。もちろん借金も必要ですが、将来の負担が増大するわけですから、未曾有の危機を前にしてどうして国民に判断を迫らないのでしょうか。来年になって希望ができるというものではありません。重い決断をするならば、国民に説明をしっかりして、政権の選択を含めて選挙によって国の行く末の判断を迫るべきです。
大切なことはみんなで決めるのが民主主義の大原則です。

民を問うことが選挙ですが、その時にマニフェストは欠かせません。
11月7日、六本木ヒルズでマニフェスト普及推進を進めているマニフェスト大賞実行委員会の表彰式がありました。全国から応募した首長や議会に混じって、市民団体や青年会議所などがノミネートされ発表を待ちました。


牧之原市からは、私のマニフェストを検証した市民団体である「みんなで語ろうまきのはら実行委員会」の皆さんが発表を待ちました。
首長部門では、浜松市の鈴木康友市長がグランプリに輝きましたが、そのほか地方議会部門と市民部門がありました。その市民部門で、見事「審査委員会特別賞」を受賞し、代表の山本修司さんと原口佐知子さんが表彰を受け、壇上で活動の発表をしました。審査委員からは「専門家の評価だけでなく、多くの市民が関わる場面をいくつも用意したことに特長がある。特に合意形成型ワークショップを2回実施し、市民が直接議論に参加する枠組みをつくった点が注目される。勉強会やファシリテーター研修によって、運営体制を強化している点も見過ごせない。」と賞賛を頂きました。

まだ正月気分もさめやらない今年の1月26日、相良総合センターい〜らで開催された市長マニフェスト検証シンポジウムが新しい挑戦の始まりでした。
「市長自己評価69点」に対して、静岡大学の日詰教授の外部評価は80点でした。しかし、講演をしていただいた前三重県知事の北川さんの評価は「これはマニフェストではありませんね。まねフェストです!」と厳しい指摘をした上で「西原市長さんのマニフェストは、確かにできはよくない。でも、市長になってから基本計画や戦略プランとして時期や財源を明示したので良くなってきた。進化していることでは評価期待できる」と、市民や職員の協力で政策協働が進化している評価を受けました。
そこで評価された市民と職員の協働こそが、今年一年の牧之原市の特出すべきことだと思います。

トップダウンで決断することも必要でしょうが、市民に関わる政策は市民が主体で考え、市民とともに作り上げるのが基本です。そして、男と女がいっしょに心地よい関係で学びあうと言うことで「男女共同参画」と「生涯学習」を取り込んで「男女協働サロン」として、「まきのはら協働プロジェクト」がスタートしました。

7月14日「企業編」から始まったこの男女協働サロンは、12月17日の「保育(保育士)」まで14回実施されました。その全ての運営が、まちづくり協働推進リーダーとまちづくり協働ファシリテーターの市民の皆さんの運営で行われています。もちろん市の職員も入っていますが、「協働=いっしょにやる」が基本です。私も都合がつく限り途中からでも参加するようにしています。


お茶は呑み放題、お菓子は食べ放題、和らいだ雰囲気が会場に広がります。
5人ぐらいのテーブルで6グループ程度、多い時には9グループにもなります。
ジャンケンでグループ内の進行役と時間係を決めます。グループ内の自己紹介は1分づつですが、会場の各グループからは笑いと拍手が響きます。

テーマは様々ですが、地域別の男女協働サロンでは「まちづくりを支える地域の取組について」「安心して住める健康福祉のまちづくりについて」「防災に強いまちづくりについて」の3点について話し合っていました。

ポストイットへ書き出して、グループで話し合って整理して発表します。ここまでは、KJ法としてワークショップではよく使われる手法です。
この手法が良いのは、手をあげて言わなくても発表したことと同じ意味があります。さらにまとめていく過程で「私といっしょね!」「そうか!そんな考え方もあるんだ!」と理解や共感が深まります。

共通事項を枠で囲んで見出しをつけるころになると、何が重要かといった核心部分が見えてきます。しかし、重要なのはグループ内の「いい雰囲気!」です。いい雰囲気作りのために、ファシリテーターが入念な進行を行います。

会が始まる前にアイスブレークで会場全体を笑いの渦に(時と場合によって難しいが)、お菓子やデコレーションも重要な仕掛けです。
この「いい雰囲気!」を守るためのルールがあります。
サロンのルールとして「自分ばかり話しません」「頭から否定しません」「楽しい雰囲気を大切にします」と書いた模造紙が前に張られています。これがグループ内の話しやすい雰囲気を助けてくれます。誰もが発言できる場が保障されることが大切です。
発表を聞いて沢山の意見が出ましたが、他の人はどう思っているのか知りたいはずです。そこで最後に全員で投票を行い、順位を決めます。

終了間際にアンケートをお願いしていますが、全てのサロンでほとんどの参加者から「満足だった」と好評です。夜7時から始まったサロンは9時半に終了しますが、準備から片付けまで関係者のご努力に感謝です。
書き出されまとめられた意見を市の政策に反映していくことは重要ですが、それよりも重要なことが参加者の中で想いが共有されたということが大きいと思います。
この男女協働サロンで重要なことがもう一つあります。

それは、参加者の構成が「男女同数」「全世代から」という前提があるということです。地区によっては中学生や高校生も大人に混じって参加していました。全市サロンは無作為抽出の市民の方が参加しました。地域別以外にも、保育園のあり方(民間委託など)、健康福祉や生涯学習といったテーマで、専門の方が入って行いました。

来年も「男女協働サロン」は政策形成プロセスへの重要な場となるはずです。
一年ありがとうございました。良いお年を迎えられますようお祈りいたします。


牧之原市長 西原 茂樹

------ここまで

「男女協働サロン」

まちがいなく、これからのまちづくりのモデルとなっていくと思います。



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